出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです。裏モノJAPAN監修の出会いや口説きに体当たりで挑戦したブログです。

ヒットした映画の聖地で地元の女の子をナンパしてみた

f:id:torivian:20191005120412p:plain
遅ればせながら、大ヒット中の映画『君の名は。』を見た。「感動した」「泣いた」「意外とそうでもなかった」など、いろんな評判を聞いていたが、オレの感想はたった一つだけである。飛騨の女は東京の男と恋をしたがってるってことか!
アニメだってことはわかってます。作り話なのは知ってます。でもこの映画を観た飛騨女性は憧れたことだろう。私も東京の人と恋したい、と。なにせ地元が舞台の大ヒット映画なのだ、主人公の女の子に感情移入しないわけがないじゃないか。   
11月の朝。新幹線でひとまず富山へ向かい、そこから岐阜行きの急行『ワイドビュー』に乗り換えた。目指すは、映画に登場する『飛騨古川』駅だ。
グーグルのストリートビューで見た感じは、田んぼと畑ばかりだ。映画のヒロインちゃんは「もうこんな町いややぁ〜」と田舎暮らしを嘆いていたし、地元の女の子たちもそんな感じだろう。なんならオレ、東京に連れて帰っちゃうからね。
期待を膨らませつつワイドビューに乗ること1時間。昼過ぎに飛騨古川駅に到着した。地元女のみなさん、東京人のマー君がやってきましたよ。
有人改札を抜け、駅前をぐるりと見渡す。若い観光客がパラパラいた。 
線路を写メったり牛のキャラクターと並んで記念撮影したり。映画のモデルになった土地を〝聖地〞だっつって訪ねてきたのだろう。わざわざこんな山奥にやってくるなんてヒマ人どもめ。 
もちろん、オレはそんな聖地バカには用はない。なにせ東京ボーイと恋をしたがっている地元女が待っているんだから、さっさと出会いに行きましょう。
ひとまず周辺をぶらっと歩いてみると、路上には人がほとんどいなかった。通行人と言えば、カートを押して歩くジジババばかり、女の一人歩きなどはゼロだ。
ならばと、女がいそうな店を探してみることにしたが、これまた芳しくない。コンビニすらないし、くたびれた外観のメシ屋や本屋、昼カラオケのスナックが営業している程度である。 一つ気になったのは、老人ホームのデイケアのワゴンをよく見かけることだ。だいたい車内には、若い女のスタッフが乗っているし…。
こんなド田舎でジジババの世話をしている女の子たち。いかにも東京男と恋をしたがっていそうじゃないですか。オレはナンパのプロだ。カバンに入っていた紙ナプキンを取り出し、メッセージを書いた。
「仙頭です。飛騨のお話を聞かせてください。080‐××××‐5019」 
仕事中の子にはやっぱり手紙作戦に限る。 まもなく、老人ホームの車を見つけた。民家での作業を終え、まさに女のスタッフが乗り込もうとしているところだ。運転席にはオッサンが座ってるが、行っちゃいましょう。
「すみませーん。東京から来たんですけど」
「……」
「さっき見かけて、すごくタイプだったんで」 
手紙を差し出すと、彼女は目を丸くしている。どうだ? 
東京の方はシャレたことするなって思ってくれるんじゃね?
「すいません、仕事中なんで」 
彼女はペコリと頭を下げ、手紙を受け取らずに車に乗り込んで行った。
「私らもやっぱり高山に出るからね」
いったん駅に戻ることに。これはなかなか厳しい状況だ。人間の数がこれほど少ないなんて。 
ふと、隣のオバサンと目が合った。
「おにーさん、『君の名は。』巡りで来たの?」
「…まぁそんな感じで」 
というか、何でしゃべりかけてきたんだ?
もしかして東京人っぽいと思ったのか?
でもオレ、オバさんとどうこうする気はありませんよ。しかし、相手はべらべらしゃべりかけてくる。
「私は古川が地元なんだけど、
何にもないでしょ?」
「…でもまあ飲み屋もあるし」
「少ない少ない。私らもやっぱり高山に出るからね、いろいろあるもんで」
隣の市である。飛騨人のお出かけ先は高山ってわけか。これは聞き捨てならない。 
夕方5時。高山に移動した。飛騨古川からはワイドビューで15分くらいだ。町のレベルは、グンとパワーアップである。自動改札だし、コンビニもあるし、ラブホだってあるし。人の数もだんぜん多い。路上に女の子もパラパラいる。大半が高山人だろうが、中にはきっと…。
そばを通りかかった女の子に声をかけてみる。
「すみません。オレ、東京から来たんですけど、よかったら一緒に…」
「急いでますんでー」
歩みをゆるめることもなく去ってしまった。東京人アピールをさらっと流したってことは、飛騨人じゃなかったのか。
「あ、飛騨の人に会いたかったの?」
路上で声をかけ続けること小1時間。すっかり日が暮れてしまい、そろそろ次の手を考えようと思っていたときだった。
『でこなる横丁』という飲み屋街の入り口に、年増の美人さんが突っ立っていた。
「おねーさん、いいところにいた!自分、東京から来たんですけど」
「そうなの?何しに?」なかなかフレンドリーな反応である。
「飛騨人に会いたくて。おねーさん、飛騨の人じゃないの?よかったら一緒に飲みに行かない?」
「あー、残念。もうちょっと早かったら一緒に飲みに行ってあげたんだけど。今から友達が来るんだよね」
先約が入っちゃってるってことか。
「じゃあ、とりあえず連絡先教えてよ」
「いいよー」
すんなりLINE交換に応じてくれた彼女は「連絡待ってる」と行ってしまった。 
この手応えのよさは飛騨女だったのかも?
もう一歩早ければと悔やまれるが。 
その後、さらに路上ナンパを続けたものの引っ掛からないので、夜11時、ダメ元でさっきのおねーさんにLINEを送ってみた。
「おつかれさまでーす。まだ飲んでますか?一人飲みしてますんで、そっちが終わってたら合流しませんか?」
すぐにラインは戻ってきた。
「今、でこなる横丁の餃子屋にいるよー」  きた!
オレのナンパはいつもこういう土壇場から動き出すことが多いのだ。マジで東京に連れて帰っちゃうかもよ。餃子屋のカウンターに座り、彼女は1人で飲んでいた。
「いやー、お待たせです」
頬がけっこう赤い。友達とかなり飲んだのかも。隣にすわると、彼女がつっけんどんに聞いてきた。
「ねぇ、名前なんだっけ?」
「仙頭だけど」
「仙頭さんは、怪しい人じゃない?」
探るようにこちらの目を見てくる。やはりそこそこ酔っ払ってるようだ。こちらとしては好都合だけど。 にしても、いきなりこんな質問をするってのはどういうことだろう。やはり都会の人間に対しての警戒心かな。でも本当に警戒していたら合流しないはずだ。
「いやいや、ぜんぜんオレはフツーの男だよ」
「それだったらいいけど」
すんなり納得しちゃった。ま、女ってのはこんなふうに一応確認したいもんなんだよね。
「それよりも、聞いてなかったけど、おねーさん、飛騨人でしょ?」
「違うよ。高山人」
そうなの?
「昔、飛騨に住んでたってことはない?」
「ずーっと高山。あ、飛騨の人に会いたかったの?やっぱり『君の名は。』が流行ってるから?」
「うん、まあ、そんな感じかな」
「ふーん。ちょっとタイムね」
彼女はトイレに立ち、そして戻ってくるや言った。
「じゃあ、わたし帰るね」 
え!たったいま合流したばっかじゃん!
「ごめんなさい。用事があるのよ。ほんとにごめん」
なんだこれ。

f:id:torivian:20191005120438p:plain

東京編
「君の名は?」
「…いや、違うんで」 
あの映画の舞台は、飛騨と東京を行ったり来たりしていた。だからオレも飛騨で失敗したからといってあきらめはしない。 
いざ東京編に参ろう。こちらで重要視したいのはラストシーンだ。
青空の下の階段。上っていく主人公、降りてくるヒロイン。すれ違った後、
「あの、オレ、君をどこかで」
「私も」
そして2人が同時に「君の名は?」と尋ねる。この一番の名場面を再現してみるのはどうだろう。
大ヒット映画だから見ていない若い子はいないはず。もちろん、どこかで出会ったなんて記憶はないわけだが、パロディーであることに気づき、クスっと笑うだろう。 
第一声にもってこいでは? 
土曜日の午後。渋谷にやってきた。向かったのは、宮下公園横の歩道橋である。いつ見ても若い子がよく歩いている絶好の階段だ。 
今日もいるいる。そして天気も素晴らしい。おっ、かわいこちゃんが降りてくるぞ。レッツゴー!すたすたと上っていく。彼女をチラチラ見つめながら。
すれ違ったところで、すかさず呼び止めた。
「あのオレ、君をどこかで…」 
反応はない。どころかこちらを見ずにそのまま降りていく。 気を取り直してもう一回。レッツゴー。さっきよりも大きな声で声をかけてみる。
「あのオレ、君をどこかで…」 
相手が振り返った。キョトンとした表情だ。
「…いや、違うと思います」
げっ!普通に反応されちゃったよ。人違いと思われてるんだけど。
ならば真意を教えてあげよう。
「君の名は?」
「…いや、違うんで」
回れ右するとそそくさと階段を下りて行ってしまった。違うって何だよ!
あらら、答えてくれちゃったよ 
また上から女の子が階段を下りてきた。すれ違いざま、例のセリフだ。
「あのオレ、君をどこかで…」
彼女が振り向いた。すかさず次のキメ台詞へ!
「君の名は?」
「●△×□イングリッシュ」
うわ、答えてくれたけど英語じゃん。最後にイングリッシュという単語が聞こえたし。外人だったのかよ。うーむ、これは英語で言えって意味なのかな。

「What's your name?」
「ジェニファー!」
あらら、答えてくれちゃったよジェニファーちゃん。
一緒に階段を下りて、話を続ける。といっても英語なんて話せないんだけど。
「ジェニファーちゃん、ぼく、君とどこかで会った気がするんだけど」
「ノー、ジャパニーズ」 
日本語わかんないのね。
「ドリンクしない?ティードリンクしない?」
「ノー、ノー…」 
めっちゃ大きく手を振って、ジェニファーちゃんは逃げていってしまった。