出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです。裏モノJAPAN監修の出会いや口説きに体当たりで挑戦したブログです。

不良の現代版オラオラ系になればモテるか

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一番モテるのはオラオラ系らしい。何事に対してもオラオラと振る舞うタイプが、女子にウケがいいんだと。見た目は湘南乃風のようにワイルドで、しゃべれば海老蔵のように生意気みたいな。山本キッドあたりがそれに近いか。渋谷なんかに行くと、そんな連中はゴロゴ口いる。

クラプで女の子たちが黄色い声を挙げてるのを見たこともある。昔からつづくいわゆる「不良」の現代版ってやつですな。ある時期はツッパリ、ある時期はチーマー。それがいまはオラオラになったと。ふーん、偉そうにするだけでモテるんだ。マー君もオラオラしちゃおっかな。
オラオラ系ファッション誌をペラペラ読むこと3分で、ヤツらの見た目は完壁に把握できた。まず服。これはヒョウ柄のジャンパーが良さそうだ。いかにも悪くて強そうだし。ズボンは野性味盗れる軍パンにしよう。自分で半分にちょん切って短パンにして、ワイルドさアップだ。

お次は髪型。雑誌の看板モデルはパンチだった。だったらオレもパンチしかない。仕上げに、顔にファンデーションを塗って色黒にすれば一丁上がり。オラオラ兄ちゃんの完成だ。どうだよ、おら。カッコイイだろ、おら。チンピラじゃねーぞ、おらおら。オラオラは若者にモテる人種だから、銀座や巣鴨じゃ話になんない。茨城からやってきたヤンチャなあんちゃんと勘違いされる。向かうはやっぱり渋谷だ。

平日昼、渋谷駅は、いつものように若者で溢れていた。いるよいるよ、若いオラオラ連中が。眉間にシワを寄せたりして、コワっ。って何ビビってんだ、オレ。自分もオラオラなのに。精神もオラオラに入れ替えて、目の前のギャルにロックオン。こーゆータイプ、普段ならひるんじゃうけど、今日のオレは違う。街を閣歩する黒ヒョウだもん。いざ声かけだ。

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「おい、どこ行くんだよ」

オラオラはこうじゃなきゃいけない。こうじゃなきゃモテない。

「なあ、どこ行くんだって」
「……」あら、無視するのね。緊張したのかな。んじゃ、全度は花壇に座ってアイスを食ってる2人組だ。

「おい、寒いモン食ってんな」「別に」「いやいや寒いだろ」

2人は互いに目配せをしあい「こいつオカシクね?」みたいに首をかしげあった。ふーん、そうくるか。寒いもん食ってるくせに生意気な態度だな、おら。なんだよ、逃げるのかよ、おら。おいおい走るのかよ、おら・・

もうちょっと強そうにしたほうがいいかも。そうだ、左手で右コブしをパチパチ叩きながら声をかけるってのはどうだろ。格闘家っぽくね?

チケットショップの前にいるミニスカ女あれ行ってみよう。

「おいおい、どれ買おうどしてたんだ、オラ」「……」

「こっちのほうが面白いだろ」「でも、こっちも良さそうだし」

あら、会詰始まっちゃった。

「どっちでもいいんじゃない?何なら一緒に行ってあげてもいいし」

口が勝手に弱いこと言い出しちゃった。いかんいかん。あらためて胸をそらして腕組みし、オラオラアピールだ。

「まあ一緒に行ってやるわ。チケット2枚買ってこいよ」

「ほんっと、すいません。あっち行って」

・・・やっぱりクラブですよ。オラオラ好きな女ってのはクラブに集まるんです。で、悪そうな男とか危ないクスリとかに憧れてるんです。
夜、渋谷のクラブに出かけたオレは、さっそくフロアを歩き回ってみた。他にもオラオラたちがたくさんいるが、オレよりも派手なやつはいない。さすがヒョウ柄と軍パンだ。右手のコブシをパシパシ叩きながら女の子に声をかけてみる。
「おいおい、一人で寂しく踊ってんじゃねーよ」
「え?」「どうなんだよ、おら」
何が「どうなんだよ」なのか自分でもわからない。だから彼女もわかってない。友達のほうに逃げてしまった。次は女子4人組へ。

「おいこら、ハイタッチだ」

ポーンポーンとハイタッチは成功した。

「4人で何をしゃべってたんだ。聞かせてみ、オラ」
「そんなオラオラ(言ってないで、お前飲めよ、オラ」

出た、オラ返しーそんな技があったなんて。

「よし、飲め飲め、オラ」

4人はさんざんオレを小馬鹿にしてどこかへ消えてしまった。

ここんとこテレクラが盛り返してると聞く。ったく、エンコー女ばっかのクセしてよ。行ってやるよ、下半身ムラムラしてきたからな、オラ。というわけでリンリンハウスの個室へ。すぐにコールがつながった。

「何才ですかあ」
「何だよ、オメーは?」ガチャリ。

「そっちはどういう人?」「まず自分からいえよ、オラ」

ガチャリ。わかってる。声だけのテレクラだとオラオラは通じない。ただの怖いSM好きの変人と思われる。だから不本意ながら、アポまでは丁寧な好青年でいよう。オラオラになるのは会ってからだ。

「もしもしー」「もしもし、こんにちは。今日はどんな目的なのかな」

「ワリキリとかあ」
「フん、いいよ。いくら欲しいの?」

「1でいいけど」

安いな、おら。買うぞ、おら。

体は細いという自己申告を聞き、さらに購買意欲は増した。アポ場所ヘゴー

待ち合わせ場所にいたのは、ポチャだった。なんじゃこりや。オラオラ魂がふつふつど燃えたぎる。

「おいこら、お前、ポチャってんだろ。ダマしてんじゃねーよ」

「・・おっぱいは大きいよ」

「1とかねーから。5千ね」「え?」「5千。ほら早く行くぞ」

有無を言わさず歩き出すと、彼女は後ろをついてきた。到着したのはボロいレンタルルームだ。1時間千円か。

「ここの代金、お前がもてよ」
「えっ」「えっじゃねーよ。部屋代なんか女が持つもんだろが」

彼女は黙ったままだ。へえ、いいんだ。部屋に入って一緒にシャワーを浴びる。おいポチャ、なに笑ってんだよ、おら。我が身を見て理由がわかった。ファンデーションを顔と首にしか塗ってなかったので、胸どの境がクッキリ出ていたのだ。くうー。ヤバイ。しかし、今さらこちらも引けないっての。

「おいこら、笑ってないでちゃんと洗えよ」「うん」

「おい、ケツの穴紙めろ、こら」「はーい」

けっこう使えるじゃん。エンコーが半額になったからって喜んでちゃいけない。アナル紙めで満足してたら、全国のオラオラボーイが会社に殴り込んでくるだろう。目標は大きく持ちたい。

オレの憧れ、結婚だ。オラオラで知り合ったらそのまま結婚生活もダンナ上位で進むはずなので、亭主関白を理想とするオレには好都合ではあるまいか。参加します、婚活バスツアー。丸々一日、オラオラを見せつけてやれば必ず誰かなびくって

新宿西口、王剛7時半。バス乗り場には20人ほどの男女が集まっていた。10対10で山梨県を観光するツアーだ。番号札10番を受け取り、車内へ。オレの席の横にはすでに女子が1人座ってる。なかなかカワイイじゃん。堂々と座席にすわ久大げさに脚を組む。「なに緊張してんだよ」
言っちゃった。婚活してる女子に言っちゃった。

「そりゃするでしょ」キツめの口調が返ってくる。

「緊張なんかしなくていいんだよ、こんなの」「……」

「どっから来たん?」「世田谷です…」

いいとこ住んでんじゃんお一

彼女はうつむいてしまった。バスが発車してもずっと寝たフリ。あららら。バス車内で回転寿司タイムが始まった。男がひとつずつ席を移動して、隣の女子と5分ずつ自己紹介する寸法だ。

「オレ、セントウってんだけど、お前は?」

「直です。スポーティーな恰好ですね」

これはスポーティーってんじゃないの。オラオラなの。ズレてるよお前。
はい次。「ういっす、名前は?」「宮田です。なんか派手ですね」

派手で片付けられちゃ困るんだよ。わかってねーな。女10人としゃべり終えたころ、最初のオリエンテーションスポツトに到着した。男女6人の班になって紙細工を作るんだと。楽しそー。いやいや、そんな女子供の遊びにきゃっきゃしてたらオラオラがすたる。気を引き締めないと。

「お前、班長やれば?」

同じ班になったムサい男にそう言うと、班員の空気が凍った。みんな腫れ物に触るような態度だ。ったく、お前らそんなだからこんな場所で結婚相手探すハメになんだよ(我を見ず)。

二度目のオリエンテーションは、パワースポットの浅間神社だ。くじ引きで班長になったオレは連中を仕切りまくる。

「早くついてこい」「そこで写真撮れ」みんな黙って従った。その後、似たような三度のオリエンテーションを重ね、帰りのバスで今日いちばん気に入った人を書き込むようにと指示があった。正直、誰だっていい。隣に座ってるこの二十路女にしとくか。

「オレ、お前書いたから、お前も書けよ」

「あ、はあ」
カップル盛立の発表は、新宿に着いてからだった。

「本日は2組がカップルになりました。男性7番と女性2番。男性10番と女性6番」

男性10番ってオレじゃん。二十路ちゃん、ほんとに書いてくれたのねー
ウマクいくわけないと決めつけていた、読者諸君よ。どうだ。