出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです。裏モノJAPAN監修の出会いや口説きに体当たりで挑戦したブログです。

本気の婚活・嘘つきナンパ野郎の誘いに乗るつもりはありません

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自慢のボインを引っさげてお見合いパーティに参戦するも、見事なまでの惨敗に終わる。
お見合いパーティで散々な目に遭ってからというもの、完全に自信を失ってしまいました。もう結婚なんてムリかも。これまで周囲から「もっと積極的になりなよ」「女を出しなよ」と叱咤激励を受け続けてきた私ですが、なんだかもう全部イヤになってきた。お婿さん候補を見つけるどころか、お見合いパーティですら結果を出せないなんて。
海外モデルのようなプロスノーボーダー
下旬、ミクシィで見知らぬ男性からメールが届きました。

〈はじめまして。アメリカと日本のハーフです。でも、英語はほとんど話せません。好きなモノは青い空と青い海。趣味はサーフィンです。仲良くしてください〉

ミクシィを始めて1年ちょっと。似たようなナンパメールをもらうたび、私は問答無用でスルーするのが常でした。
でも今回に限り返事を出そうと考えたのは、相手が超ハンサムだったから。さすがはハーフというだけあって、ミクシィに貼られた彼の写真はまるで海外のモデルさんみたいです。ちょうど落ち込んでいた折、どこか気持ちのタガも緩んでいたのかもしれません。

〈私も海が大好きですよ。ところでこれはナンパですか?〉

ちょっと牽制を入れつつメールすると、すぐに返事が。

〈違いますよー。プロフを見て興味を持ったんです。話が合いそうだなーって〉

それから数日、他愛のないメールをダラダラやり取りしているうち、相手の素性が少しずつわかってきました。名前はケイト(仮名)。

プロスノーボーターとして海外で活動する29才。昨年末、試合中に足を負傷して以来、治療と療養を兼ねて、20才まで暮らしていた日本に戻ってきてるのだそうです。なんだかウソっぽいなあ。海外で活躍してるのに、英語はほとんど話せないなんて。

でも、日に二度三度とやり取りをくり返していると、会ったこともない彼にだんだんと親近感さえ湧いてくるからメールって不思議です。まもなく、ケイトからこんなメールが送られてきました。

〈今週末って忙しい?〉

〈来週なら空いてるけど、なんで?〉

〈最近、落ち込むことがあって…。美加ちゃん、一緒に遊ほうよ〉

〈遊ぶって何するの?〉
〈一緒に酒でも飲みたい〉

これってバリバリあるよね、下心。もう連絡を取りあうのやめよっかな。でも、会うだけなら問題ないような気もするし。うーん。思い悩む私の背中を押したのは、せがまれて自分の写メを送ったときの、彼の反応でした。

〈おお、美加ちゃん、めちゃくちゃ美人じゃん。〉

すばらしいお世辞とは思うけど、これだけ言われて嬉しくないワケがありません。

〈わかった、飲みにいこう〉

〈サンキューー超うれしい〉

もちろん、わかってます。ナンパ男と会ったところで、99パーセント時間のムダで終わるって。けれど今の私には男の気配がまったくない。可能が1パーセントでもあるならチャレンジしなきゃ。

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俺、美加ちゃんに興味ありありだから
迎えた当日、午後7時。待ち合わせの渋谷ハチ公前に向かうと、ひょろっと背の高いイケメンがニコニコと近寄ってきました。ケイトです。
「ちゃーす。俺もうお腹ペコペコだよ。はやく旨いモン食いに行こうぜー」

あまりの軽い態度に、はやくもため息が出そうになりました。すでにメールで何度も話してるとはいえ、今日が初対面なのに。ガチガチに緊張していた私がバカみたい

「お店は決まってるの?」

「うん、俺がよく行くところでいっしょ」

自慢気な彼に連れてこられたのは、なんと「和民」。気合いが入ってないなあ。

「とりあえずカンパーイ」「カンパーイ」

冷えたジョッキを煽りながら世間話をしていると、最悪だった彼への第一印象が徐々に回復してきました。お笑いから、音楽、映画、漫画と話題が豊富で、とにかく会話が楽しいのです。

「美加ちゃんって、いま33だっけ?そろそろ結婚とか考えてるんでしょ?」

「もちろん、考えてるよー。でも彼氏いないんだよね」

「へえ、こんなキュートなのに彼氏いないんだ。性格もかわいらしいのにねえ」

「ええー、ちょっとそれ本気でいってるの?」

「半分はウソだよーん」

「え、どういうこと?」

「顔はかわいいけど、性格はまだよく知らないもん。だから、これからじっくり探らせてもらうよ。俺、美加ちゃんに興味ありありだしさ」

こなれてる。きっと彼、いつもこうやって女性を口説いてるんだろうな。おまけにこのルックスだし、相当なモテモテに違いありません。と、冷静に分析しているつもりが、どうやら私も彼のペースに乗せられていたようです。

いつのまにか愚痴をこぼすほど、打ち解けていました。

「実はこの前、お見合いパーティに行ったんだけど、全然ダメでさ。超ショックなんだけど」

「むしろ、それでよかったじゃん。どうせ、あんなところに来てるヤツなんかロクなのいないだろ」

「そうかな?」

「そうだよそうだよ」

「ケイト君っていま、彼女とかいないの?」

「2年ほど付き合ってたコに最近、一方的にフラれてさ。情けない話、まだそのショックから立ち直ってないんだよね」

「そうなんだ。かわいそう」

胸がキュンとする。何だろう、この気持ち。
彼の手が私の胸に伸びてくる
居酒屋に入って2時間、ふと、大事なことを思い出しました。そうそう、’あの件)について確かめないと。

「ねえねえ、ロス・パワーズっているじゃん。もしかしてケイト君と知り合いだったりするの?」

アメリカの有名なプロスノーボーダーの名を出したのは、ケイト君が本当にプロボーダーなのか探りを入れるためです。さすがにロス・パワーズくらいは彼も知ってるだろうけど、それを皮切りにスノボのことを根掘り葉掘り聞いてやる。なのに。

「え、ろすぱわーず?誰それ?DJか何か?」

やっぱダメだわ、この男。ウソつくなら、せめてウィキペディアくらい調べておきなよ。いったん盛り下がった気分はどうにもならず、そのまま飲み会はお開きに。居酒屋を出たところで、彼が言います。

「ねえ、美加ちゃん。俺ん家に来ない?恵比寿だからすくだし、飲み直そうよ」

ただの嘘つきナンパ野郎とわかった以上、誘いに乗るつもりは、もちろんありません。気持ちは完全に冷めてます。

「ううん、私、帰る」「ええ、いいじゃーん」「ムリムリ。もう眠いもん」

駅に向かおうとする私の手を、彼は強引に引っ張ります。

「いいじゃんいいじゃん」

よくないって。ヤリたいだけなんでしょ。興味ありありって言ってたのも、身体になんでしょ。

ほとほとあきれ果て、手を振りほどこうとしたところ逆に物影に引っ張り込まれる私。直後、彼の顔がぐぐっと近づいてきます。キスをするつもりなのでしょう。ふざけんなーでもこれで解放してくれるなら安いものだし、イケメンとのチュウだったら、ま、いいのかも。

ん?いいのかな。口のなかにニュルニュルとした舌が入り込んできました。口惜しいけど上手い。歯茎をなめられたのなんてはじめての経験です。ちょっと、うっとり。いつのまにか、彼の手が私の胸に伸びています。えっ、なによ、どうするつもり。

「ちょっと、マジでやめてよ」「いいじゃん」

「やだ、もう離して。本当に大声だすよ」

せっぱ詰まった演技(半分は本気だったけど)が効いたのでしょうか。チッと舌打ちした彼は、ふて腐れたように私の手を払いのけ、スタスタとその場を立ち去っていったのでした。