出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです。裏モノJAPAN監修の出会いや口説きに体当たりで挑戦したブログです。

テレクラの今・ワリキリ人妻が指定してきた場所は風呂無しの自宅だった

足立区・竹ノ塚にやって来たのは二度目になる。駅前は相変わらずの光景だ。喫煙禁止の看板に寄りかかってタバコを吹かすケバいオバハンや、ゴロ寝したベンチで缶チューハイを飲むジーサン、眉毛をそり落とした中学生など、土地柄を宣伝してくれる人材に事欠かない。

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それにしても不思議だ。渋谷に続き、新宿のテレクラまでもが閉店してしまったこの状況下、なぜこの辺鄙な町のテレクラは生き残っているんだろう。まさか意外と賑わっていたりすんのか?
よかったら、うちにいらっしゃいませんか
個室に入り、
30分ほどエロDVDを眺めていたタイミングで、1発目のコールが鳴った。
「こんにちは。これからお会いできる男性を探しているのです」
 女子アナのような、透き通ったきれいな声だ。
「ワリキリのことですか? でしたら大丈夫ですよ」
「ありがとうございます。そう言っていただけると助かります」
「失礼ですけどおいくつですか?ちなみに僕は36ですが」
「40代後半です。年上ですけど、よろしいでしょうか?」
「ええ、大丈夫ですよ」
「ありがとうございます。じつは私、コンビニでアルバイトをしているんですが…」
「ええ」
「大学が夏休みに入っている関係で、学生さんが大勢シフトに入っている状況なんです。だからあまり働けていなくて、少し経済的に困ってたんです…」
 ふうん、それでテレクラにかけてきたというわけか。
「なるほど、そうだったんですね。で、希望額はいくらですか?」
「恐縮なんですが、1万と2千円でよろしいでしょうか?」
テレクラ女とは思えないバカ丁寧なしゃべり方だ。ええ、イチニーでようございます。
「それで、いまどちらに?」
「●●駅近くの自宅です」
竹の塚駅から電車で10分ちょっと離れた駅だ。近いな。
「じゃあ、竹ノ塚まで来てもらえます?」
「申し訳ございませんが、こちらへ来ていただくことは不可能でしょうか?」
「●●駅にですか? 別に行くのはいいんですけど、そこってホテルなかったでしょ」
「はい。なのでよかったら、うちにいらっしゃいませんか?」
「え、自宅ってことですか」
「はい、どうでしょう?」
この人の場合、常識的なのは話し方だけのようだ。テレクラの男を我が家へ招くなんて、セキュリティー意識のかけらもない。
「ええ、じゃあ行きます」
「駅に着いたらタクシーにお乗りください」
「それで、どこまで行けば?」
「駅に着いたら、電話してくだ
さい。そこでお答えします」
 彼女に教えられた番号は、ケータイではなく固定電話のものだった。ケータイを持ってない?いろいろと不思議な人だ。下手したら
60オーバーの可能性も指定の駅に到着し、電話をかけてみた。
「もしもし、中田です」
「え?」
一瞬、違う番号にかけたのかと思ったが、声はさっきと一緒だ。
「あの、いま駅に着いたんです
が」
「あ、テレクラの方ね」
 俺から電話がかかってくるのをわかっていて苗字を名乗るとは。まあ、自宅に呼びつける時点で、プライベートなことはいっさい隠すつもりはないんだろうけど。彼女の指示で、町中にあるパチンコ屋へタクシーで向かい、そこからふたたび電話する。
「はい、中田です」
「パチンコ屋の前に着きました」
「ご苦労様です。どんな服装か教えていただけます?」
「青い帽子と白いTシャツです」
「わかりました。2、3分で着きますから、そこを動かないでくださいね」
ケータイを持っていないため、俺にフラフラされると会えなくなるそうな。まもなく、それらしき女が前方から近づいてきた。目が合うと、ぺこりと彼女がお辞儀する。
「中田です」
「あ、どうも」
ピンク色のよれよれカーディガンに、シワの目立つ黒スカート、おまけにストッキングもハデに電線してるわと、貧乏クサさ大爆発な出で立ちだ。茶色いキレイなスレート髪は、もろカツラだし。
何より不審なのは、視界に現れたときからずっと、彼女が顔を隠すようにタオルを口元にてていることだ。それがもし、実年齢がバレないようにするための行動なら、ムダな足掻きというしかない。シワだらけの目元やヨボヨボな体つきを見ればバーサンであるのはバレバレだ。下手したら60オーバーの可能性もある。すでにこの時点で気分は真っ暗だ。
こちらの視線に気づいたのか、彼女は慌てて顔をそむけて言った。
「ほら、行きましょ」
静かな住宅街を歩きながら尋ねてみる。
「いま向かってるところって自宅ですよね? てことは、ひとり暮らしなんですか」
「当たり前でしょうが。家族なんかいたらワリキリなんてできるわけないじゃない。ブチ殺されるわっ」
電話でのあの丁寧な対応は営業用で、この下品な口調が本来の彼女らしい。チラッと隣りを見ると、彼女は相変わらずタオルで顔を隠している。
「お風呂はどこです?」
「そんなのないよ」
やがて1軒の住宅の前にたどり着いた。豪邸ではないが、庭付きのそこそこ立派な建物だ。もしや、これが自宅?
敷地に入った彼女は玄関を素通りし、回り込むようにして建物の裏側へ進んでいく。そこに現れたのは、2階建てのオンボロなプレハブ小屋で、軒先にある野ざらしの物干し台には、たくさんの洗濯ものが。何だか、この一角だけアジアのスラム街のようだ。
「ここよ。入って」
「え、ココっ!?」
何でもこのプレハブは賃貸物件で、先ほどの庭付き戸建てに住む家主が、格安で彼女に貸しているそうな。プレハブの玄関は、段ボール箱がいくつも積まれており、一階の部屋をのぞき込めば、ホコリをかぶったぬいぐるみや衣装ケースなどが雑然と転がっている。とても人が住める雰囲気ではない。
「一階はちょっと荒れてるから、二階に上がって」
言われるまま階段を上ると、その先にはドアが2つあり、一方のドアには『寝室(ねむる部屋)』とマジックで書いたプレートが貼ってある。
「そっちは私の部屋だから入っちゃダメよ! こっちに来て」
案内されたもう片方の室内も違和感に満ち溢れていた。世界地図やX‐JAPANのYOSHIKIのポスターなどがあちこちに貼られた壁。妙なぬいぐるみの並んだタンス。まるで高校生の部屋のような雰囲気で、とても60近いババアの住む感じではない。ていうか、セーラー服がハンガーにつるされてるけど、どういうことだ?
「あのセーラー服って自分のなんですか?」
「ああ、これ? 常連さんにもらったのよ。プレイのときいつも着てあげてるの。オニーチャンも着てほしい?」
「いいですいいです! ところでそろそろ始めません? お風
はどこです?」
「そんなのないよ」
「えっ、じゃあ普段はどうしてるんですか?」
「大家さんの家で借りてるのよ。でも大丈夫。プレイの前にちゃんとウェットティッシュで拭いてあげるから安心して」
 いや、あなたが風呂に入らないことが問題なのだが。こんなやり取りをしている間も彼女はまだ顔を隠し続けている。さすがにこうなると、理由を尋ねない方がむしろ不自然だ。
「あの、今さらなんですけど、なんでずっと顔を隠したまんまなんですか?」
 顔をそむけた状態で、目だけがギョロっとこちらを向く。

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「…教えない」
「え?」
「あんたには関係ないだろ」
すでに彼女にはカネを支払っている。ワリキリの契約が成立した以上、決して関係なくはないハズなのだが。ホントに何なんだろう、この人は。いちいちミステリアスすぎる。
「そういえば、ご結婚はされてないんですか?」
「大昔に離婚してからずっと独りよ。3年前まで彼氏はいたけど」
「へえ。その人とは結婚しなかったんですか?」
「そんときは相手もまだ学生だったし、結婚とか考えなかったね」
「学生?」
「うん、別れたときはまだハタチの大学生だったの」
「で、どれくらい付き合ってたんです?」
「4年かな。その子が16のときに交際が始まったから」
 はあ? 16のガキがこんなババアと? ウソだろ?
「でね、別れた理由ってのがすごく悲しくてさ。その子、自殺しちゃったんだよね」
「……」
「ねえ、朝霞女子誘拐事件って知ってる?」
 もちろん知っている。2014年、埼玉県の朝霞市で行方不明になった中3女子が、2年後、東京・中野区で保護された事件だ。彼女を誘拐、監禁したとされる寺内被告の裁判については、大きなニュースになっている。
「その事件がどうしたんですか」
「実はあの事件の真犯人っていうのが、その自殺した元カレなの。いい? ここだけの話よ」
 やけに口調がしっかりしてるだけに今までわかりにくかったが、ようやく確信した。この人、電波系だったんだ。
「じゃあ、オマンコ舐めてみる?」
それから30分、さんざん妄想話を垂れ流したミステリアス電波さんが、こちらに背を向ける形で服を脱ぎだした。いかにもババアらしい、醜悪な裸体が現れる。
直後、ハッとする事態が。ふいに彼女が手に持っていたタオルを床に投げ、平然とこちらに近づいてきたのだ。
ようやく露わになった素顔は、口元のシミやシワでババア感が倍増しているものの、特筆すべき異常は見当たらない。だったらなんで今まで執拗に顔を隠していたのか気になるが、きっと納得できる理由などないのだろう。なんせ電波のやることだし。
 俺も覚悟を決めてパンツを脱ぎ、ベッドに腰を下ろす。その途端、ベッドから臭ってきたのは皮脂が腐ったような猛烈な悪臭だ。どうやら長期間、シーツを洗ってないらしい。てことは、ここに何人ものテレクラ客の体液が染み込んでいるわけか。…地獄だ。
 吐き気をガマンして体を横たえると、ミステリアス電波さんがウェットティッシュでチンコを雑に拭き、ゴムをかぶせてパクリと咥えた。
 ババア、電波、不気味な館という3重苦の環境では、これまで数々の化け物と結合してきたチンコも沈黙するしかない。
「すいません。なんだか勃たないようだし、もうやめときます」
 言うと、彼女がキョトンと首をかしげる。
「じゃあ、オマンコ舐めてみる?おちんちん元気になるかもよ」
 じゃあって何だよ。そんなもん舐めて勃起なんかするか。
「いや、本当にもういいです」
「そう。じゃあせめてコーヒーでも飲んでいく?」
 ベッド脇の棚から彼女が取り出したのは、中身がシケってカチカチに固まった瓶入りのインスタントコーヒーだ。丁重にお断りを入れた俺は、そのままプレハブ小屋を後にし、一目散で竹ノ塚の銭湯へ直行したのだった。