出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです。裏モノJAPAN監修の出会いや口説きに体当たりで挑戦したブログです。

出会い系のイベント詐欺師と直接対決

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松本と名乗る男から指名の電話がかかってきた。

「佐藤さんですよね」「ええ、そうですけど」

「ども松本です」「はい?」

「松本ですよ」「あの失礼ですが、どちらの松本さんで・・」

「松本です。松本久美子です」虚を突かれるとはまさにこういうことを言うのだろう。私は椅子からズリ落ちそうになりながらも、イタズラの可能性を考慮し、本人しか答えられないであろう質問をぶつけてみた。周辺の者ではなく、首謀者だからこそ把握している事柄。2、3思い当たることはある。

「…ということですね」「ふーん、なるほどね・・」

男はすべての質間に淀みなく答えた上で、さらにまだ話し足りないのか、補足事項を次々と挙げていく。偽りではなかった。やはりこいつ、松本久美子本人なのだ・・
松本からのメールと一連の出来事
松本久美子とは何者なのか、そしてなぜ本人からの電話に私が仰天しなければならないのか。説明のため、これまでの流れを振り返ってみる。

★発端は、編集長オガタ宛に届いた、乱交サークル主催者からの入会お誘いメールだった。
件名:間違っていたら、こめんなさい突然のメールで失礼します。私は松本久美子といいまして下で案内しているサークルの幹事をしています。

以前ネットで見かけた、出会い系の掲示板に、あなたのアドレスがあったので、本当なのか、誰かのいたずらなのか半信半疑ながらメールを送らせてもらいまレた。もし間違いで、興味のない方に、お送りしてましたら、申し訳ありませんが、削除してくださるようおねがいします。私達のサークルはレディースマガジンの読者交流ページで知り合った女性を中心に2年程まえから活動してます。

現在のメンバーは関東地区を中心に女性38名(19才から48才)男性31名(20才から56才)です。メンバーはごく普通の人達ですが、みんな日常をはなれ、もっともっと刺激的な人生と色々な出会いを楽しみたいと参加してます。

現在までに出会いのパーティや、1対1の交際のお相手の紹介等の他、乱交パーティや野外バーティ、撮影会、ソフトSMのバーティなどを開催してきましたが、最近メンバーがマンネリ化してきたことや、もっと活動の場を広げゆくゆくは全国規模のサークルにしたいと思い、お誘いのメールを送りました。

現在は関東地区(東京、千葉、神奈川、埼玉、群馬)中心ですが、支部長になって下さる方がいれば地方支部(支部長募集中)を作りたいと思ってます。

メンバー募集がレディースマガジン中心のせいか、男性メンバーが少なく、最近すっかりマンネリ化して、なんだか刺激が足りないと思っていたところ、友人からインターネ外には色々な趣味のサークルがたくさんあると教られ、あちこち見ました。

乱交パーティなどの告知もいくつかありましたが、どこも男性は、お金さえ払えば誰でも参加できる様なので、参加をためらっていたところ、偶然ある掲示板であなたのアドレスをみかけました。あなたが男性か女性かは判りませんが、もしこういったサークルに興味をおもちでしたら、男女とも募集してますので、お返事をお待ちしてます。

ただ私達のサークルは趣味の集まりなので、他のパーティのように、お金さえ出せば、誰でも参加できるものでは無いので、サークルへの入会をお断りすることも、ありますので、ご了承ください。入会資格は20才以上50才位(自称可)までの良識と協調性を持った健康で清潔感のある男女に限らせてもらってます。自分勝手な人や、乱暴な人、不潔な人はお断りしてます。それとヤクザ関係の人や薬物を使用する人も不可です。特に男性は外見よりも女性に対する思いやりのある方をお待ちしてます。新しく入会するには、メンバーの誰かと、あらかじめ会ってもらい、そのメンバーの推薦を受けることが、条件です。

男性の人には女性が、女性の人には男女どちらかが面接しています。遠方で事前の面接が不可能の方は電話でのお話と、写真を送ってもらってます。以上のことを御理解のうえ、入会御希望でしたら、メールをお待ちしてます。あなたのブロフィールもおねがいします。折り返し詳しい説明を送ります。

お名前(仮名でも可)/年/職業/身長/体型叉は体重/既婚か未婚か/住所(県名と何市叉は何区)参加の時、単独か力ップルか

最近ネットを始めたばかりなのですが、友人に教わりながらサークルのホームページも開こうとがんばってます。

PS今回のメールは失礼ながらメールアドレスから送らせてもらいまレたが詳細のメールは契約プロバイダーの正規のメールアドレスよりお返事します。kumiko


メールで失礼します。私は松本久美子といいまして、下で案内しているサークル以下ダラダラ続く文章によれば、要するにこの松本という女、自ら主催する乱交サークルが最近マンネリ気味なので、新メンバーを募集したがっているらしい。ま、どう考えても嘘っぱちである。そんなサークルのメンバーをメールで無作為に募るなんてことはありえない。絶対にありえない。絶対に・・
しかし裏モノ編集部は、その誘いにあえて乗ってみることにした。というのも、そのころ松本から同様のメールを受け取ったという大勢の読者から、真偽を確かめよとの指苓が続々と届いたからである。折り返しのメールで入会意志を伝えると、すぐさま新宿の喫茶店で、さおりという名の女性会員による面接が行われた。

サークル会員にふさわしい人物かどうか見定められたのだ。後日、面接通過のメールが届くと同時に、私は入会金の3万円を指定口座に振り込んだ。と今度は、埼玉県の与野で会費8千円の飲み会があるから参加しないかとの連絡が届く。

居酒屋に集まったのは男女およそ100人。主催者の松本久美子は体調を崩して欠席したらしく、代わりに若い女性数人が場を仕切った。男が圧倒的多数を占めるその飲み会において、私はちょこまかと女性会員に近付き、ホンマに乱交しとるんかいなと突っ込みを入れてみたが、回答は得られず。結局のところ、指一本触れられぬまま会場を後にする。

ま、飲み会はあくまで顔見せに過ぎない、目的は乱交なのだ。と、翌月開催王疋のパーティへの参加希望メールを送ったところ、これがなしのつぶて。以降、松本とはいっさい連絡が取れなくなる1前回の報告はここまでだったが、その後もまだ話は続く。飲み会以来、幾度メールを送ってもすっかり返事のなくなった8月の終わり、今度は別会員の「渡辺沙紀」という女性が、もうー度同じような飲み会を開くので参加しないかとメールを送ってきたのである。

費用1万円、場所は池袋だ。ノコノコ参加して、渡辺とやらに徹底的に質問を浴びせる手もあるが、敵もさるもの、そんな正面切った突っ込みに屈するほど不用心ではないだろう。おそらくやまたしても主催者(渡辺)は欠席し、あやふやなまますべては終わるに違いない。

念のため、飲み会が終わるのを現場前で待ち伏せし、出てきた女性グループにナンパのふりをして接近してみたが、彼女らは「合コンのようなものをしていた」と答えるのみで、核心には迫れず。予相)どおりの結末となった。

★以上がこれまでの経緯である。そしてn月。松本久美子本人から電話がかかってきたときは、もうすでに私はその名すら忘れかけていた。男はしゃべり続ける。

「もちろん松本久美子なんて女は実在しませんよ」

「まあね。でも、どうしてまた今ごろになって」

「これ成功すれば裏モノさんにだけは報告しようと思ってたんです」

「あ、そりゃどうも。ところでご本人さんなら、人会金3万円返してくださいよ」

「いやー、それは勘弁してください。何でも話しますから」

「ま、そうでしょうね」

正直なところ、3万円も使っておきながら乱交どころか唯の1人とも交われなかったことに対し、憤りがなかったわけじゃない。時期が時期なら、こんな電話叩き切っていたやも知れぬ。しかし今となっては、すでに憎しみゃ怒りといった感情は風化し、むしろ、あれだけ見事に逃げきっ勿た松本の手腕に感服する部分が大きかった。

いったいどれだけの男が引っかかったのか。面接の意図は。飲み会に集まった彼女らの正体は。聞きたいことは山ほどあった。いや、なにより私は、あんな狭滑な詐欺を働いた松本久美子本人の顔を一度拝んでおきたかった。
「みゆき事件」が今回の布石だった

新宿の喫茶店に現れた松本は、あまりに平凡な風体の、40代半ばと思しき男で、学生風の女を1人従えていた。その女の顔を見て、当時の記憶がまざまざとよみがえってる。確かこいつ、飲み会において司会か受付のようなことをしていたのでは。私が成す術なくビールをあおっていたとき、そっと近くに寄って気遣うような素振りを見せてくれたのではなかったか。

松本が体調を崩したからすべて切り盛りしなきゃなんなくて大変なんですよ、そんな台詞をこぼしていたはずだ。平然とした顔で。

今も涼しげな顔をしているが、こうして松本本人と行動を共にしている以上、彼女もまた首謀者の1人であったことは明白である。

「君、あのときいたよね」「ええ、私も覚えてますよ」

「仲間だったんだ?きづかなかったでしょ」「うん、今でも信じられない」

事実、飲み会に集まっていたのは、彼女に代表されるようなあまりに普通っぽさがあふれる女性ばかりだった。乱交なんてとてもやってないだろうと勘ぐる反面、
「ひょっとして」の思いはますます募り、他の男たちもまた期待を膨らませていたはずである。

「それじゃあまず、今回のことをお話しする前に」

そう言って、松本がバッグからノートパソコンを取り出した。

「これは、知ってる?」画面上に、次のような文字が見える。ーみゆき事件の経緯

「何です、これ」「2年ほど前に、ちょっとした事件がネットで噂になったんだけど」

読めば、「みゆき事件」とは出会い系にメッセージを寄せた「みゆき」なる女性が、食いついてきた男性をありもしない乱交パーティに誘い、それぞれから1万円ずつ騎し取ったという寸借詐欺事件を指すらしい。

「で、これが?」「僕がやったんだよ」

「つまり松本久美子は、2年前はみゆきだったと」

「そういうこと。だいたい500万ぐらい稼いだかな」

数度のメール交換の後、架空口座に現金を振り込ませる。稚拙な手法とはいえ、この事件によって彼は部屋にいながらにして500人の男を手玉に取ってしまう。世の中チョロイ。そう感じてしまわないほうがおかしい。

「その後、松本久美子が登場するわけですね」

「そう、今度はもっと手の込んだやり方でいこうと」

みゆき事件に類する詐欺事件は、後に盛んにアナウンスされるようになり、すでに甘い文句だけで金を振り込んでくるほど世の男性は素直ではなかった。そこで松本が信用度を上げる儀式として考えだしたのが女性会員による面接である。

彼はまずネット上の業者からメールアドレスを入手し、それぞれに突然のメールで失礼します

で始まる例のフア―ストメールを送信する。完壁と彼が自負する文章は、少し言葉遣いが丁重に過ぎるキライもなくはなかったが、やはり「入会金払い込みの前に面接を行う」には抗し難い魅力があった。文字どおり取ってしまう男にはもちろんだろうし、常に裏を見ようとする我々のような者にも、とりあえず面接を受けてから決めようと、決断を留保させる余地を与えていたからである。

しかしそう考えた時、すでに我々は松本の術中にはまったも同然だった。いったん美しい女性会員による面接を受けると、

「もしかすると」との思いが「あってほしい」という願望にすり代わり、前に進むよりも引き返すほうが難しくなってしまうのだ。
「てことは、当然あの面接官のさおりってのも仲間ですよね」

「もちろん。他にもたくさんいるよ。時問の空いたコがやってたんだけどね」

面接チームと呼ばれる総勢30名の女性陣は、四国を覗く全国津々浦々まで面接に出向いたという。旅行がてらに、帰省ついでに、彼女らは松本久美子の保険証コピーと、振り込み口座の名義人・竹内博美の免許証コピーを男に見せ、信用感を植え付けた。
しかしこれ、考えてみればおかしな話である。

「あんなの偽造っていうか、コピーだからね。いくらでもいじれるわ」

笑いながら松本が言うように、確かにそれら書類は一般的には本人確認に用いられるが、ちらっと名前を確認したところで判明するのは、「当人が実在する」ということのみで、サークルの会員かどうかなどわかるわけがない。

しかもコピーならその実在すら疑わしいのだ。つまりコピーは、社会通念を利用したトリックに過ぎず、あんなものでは何も証明していないに等しい。

「面接のときには、こういうマニュアルを作っておいたんだよ」

松本の取りだした紙には、次のようなことが書かれていた。

自分の携帯電話の電源を切って、1台しか持っていないように見せかけてください

(注/待ち合わせの連絡用に、彼女らにはプリペイド携帯が渡されていた)

松本や竹内には何度かあったことがあり、とても気さくな人だという事にしてください。

適当なものを指さし、「このイベントに私も参加するつもりだ」と言ってください。

さおりもそんなことを言っていたような気がする。あまりに自然な受け答えに、まさかマニュアルがあるとは思いもよらなかった。

「よくしつけてありましたよね」

「まあ、それぞれのキャラを生かして、普通にやらせてたから」

「で、こちらの彼女もそうA与んだけど、いったいあの女たちは松本さんとどういう関係なんです?」

決して詐欺を匂わせぬ素人臭さ。飛びきりの美女ではないがある一定水準はクリアした女たち。1つのネット詐欺に30人もの女性が加わっていることなど前代未聞である。誰なんだ、彼女らは。

「昔、僕は伝言マニアだったのね。その関係で結構知り合いが多くて」

「伝言ダイヤルで?」

「ええ、仲良くなったコに手伝ってもらって」

前に松本が伝言ダイヤルで知り合った女性と、その友人、あるいはそのまた友人などがアルバイトとして参加していたというのが実状だったようだ。

面接をすると1万円、飲み会に参加すると5千円がバイト代として支払われていたのである。ちなみに、地方巡業面接の主要メンバーであったとある女性は、一連の活動で250万を荒稼ぎしたらしい。
飲み会を開けば詐欺にはならない

ここまで聞いても未だわからないのは、飲み会の真意である。危険性のみが増すあのような催しをなぜ開いたのか。松本が口を開く。

「要するにあれをやっておけば詐欺にならないからね」

当初は、面接後に3万円を振り込ませた時点でバックレる計画もあったそうだ。過去に500万を編し取ったみゆきにすれば、それが自然な終わり方である。しかし、今回は面倒とはいえ、法の網をくぐる策を選んだ。このままでは詐欺だが、1度でも飲み会を開いておけばサークルは実在することになり、詐欺ではない。ならば安全な道を選ぽう。男女比を大幅に狂わせてバイト代をねん出すれば、参加してくれる女性もいるはずだ。「あのコたちは、5千円のために集まってたんだ」

私は松本の隣に座る女性に聞いた。

「ええ、後はこれを完全犯罪にするという目的もあったし」

「でも、そうは言ってもやっぱり詐欺でしょ」

「どうしてですか」「元々、乱交サークルは存在しなかったわけだし」

「だってどこにも、必ず乱交パーティに参加できるとは書いてませんし。それにいい思いをした男だっていっぱいいるんですよ」

過去、数年間サクラとして働き、それがきっかけで松本氏と知り合ったという彼女は、反論を続ける。伝言のサクラにも男と会ってヤってしまう女がいて、それが結果的に男性ユーザーの獲得につながるように、今回の一団もあえてがんじがらめの制約を設けず自由裁量に任せてみた。

だから、中には面接を終えてそのままホテルへ向かった子もいるし、飲み会で意気投合して仲良くなったカップルもいる。つまり満足している男もいるのだと。

「なるほどね。でも大半の男はダマされたとしか思ってないよ」

「女を口説き落とせなかったからでしょ」

「落ちる落ちないは乱交と関係ないじゃない」

「自分に魅力もないのに女性とどうこうしようってのがま違ってるんですよ」

よくもまあ、いけしゃあしゃあと、この女。
男が帰路に着くころ女は寿司を食っでいた
飲み会は場所を変えながら幾度と行われ、その度、女性陣は5千円のバイト代をもらった後、寿司屋で松本と合流し、打ち上げを行っていたという

「ボックスカードってあったの覚えてます?帰りぎわ、気に入ったコ宛にメッセージ書いて箱に入れるの。あれ見ながらバッカじゃないとか笑いながら」

飲み会の後、ゾロゾロと会場を後にした男たちは、手渡された乱交パーティ日程表に目を輝かせながら帰路についた。電車の中で私と一緒になった男は

「この11は無理だからこっちにしよ」

と何度もつぶやき続けた。ちょうどそのころ、女性陣は寿司を頬張りながら、我々を馬鹿にしていたのである。

「寿司食ってたんだ?」「ー人1万円分までだけど」

「ナメてるね」「ナメてるのは男のほうですよ」

彼女は相も変わらぬ冷談な口調で続ける。見知らぬ男と乱交しようなんて女がいったいどこにいるというのか。女という生き物をナメているから甘い誘惑に引っかかるんだ。出会いの機会のない男たちは、ああやって若い女性ど話ができるだけで満足しただろうし、バカな男は世間を知るためのお勉強代と思えばいい。

「そうは思いませんか?」「いや、思わないけど」

「今でもダマされたとは思ってない人だっていますよ」
「そんなのごく少数でしょ」

2人のやりとりを松本は静かに聞いている。おそらくや彼も、彼女の言い分が自己正当化に過ぎないことに気づいている。しかし肯定も否定もせず、ただ黙っているだけ。したたかな男だ。
松本を中心とした奇妙な信頼関係
のみ会が詐欺のそしりを免れるためというのはわかるんだけど、じゃあ、渡辺沙紀の飲み会の目的は何になるんですか
「あれは、沙紀ちゃんが勝手にやってるんだよ」「勝手に?」

確かにあのメールはそれまでの文体と調子が異なっていた。松本にとっては、名簿を譲り受けた渡辺が友人を率いて開いている合コンのようなもの、との認識程度でしかないようだ。

★今回の件で松本に振り込まれた金額は、総額4500万円。内1500万がバイト代に消人3千万が懐に入った。メール送信時はSMTPサーバを使ってログを隠し、振り込み口座はもちろん架空名義。それら基本を押さえた上で、面接、飲み会といったオプションを加え、1500人もの男を手玉にとった松本久美子は、希代のネット詐欺師といえるだろう。取材途中、松本は自潮気味に、

「オレ、男友達いないもん」とうそぶいた。なぜなら男はいつも打算的で、自分に寄ってくる目的といえば金か女ばかり。だから男友達はいないし、作りたいとも思わないのだと。一方、彼の片腕とも言うべき生意気な女性は、世のすべての男を見下す態度を取りながらも、松本に対してだけはこう意見を述べた。

「彼は女性を裏切らないんですよ。だからみんなついてくるんです」

外見上は決してモテるタイプとは思えない松本が、なぜあれだけの女を自由に動かし得たのか。そこには、アルバイトと雇用主の関係だけではない、奇妙な信頼関係があったと考えざるを得ない。

「また、次の仕事に成功すれば連絡しますよ」

別れ際、松本は笑った。なんでも、また「乱交」をテーマにした一儲けを企んでいるらしい。この果今度はどんな名に変身しているのだろう。