出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです。裏モノJAPAN監修の出会いや口説きに体当たりで挑戦したブログです。

スキー場に海・行楽地リゾートバイトは出会いが多いのは本当か?

リフト係でも旅館の掃除でもなんでもいいから、とにかくスキー場に泊まり込んで働いてみないかと切り出してきた。なんでも、スキー場バイトは女を喰いまくれるとの噂が根強くあるのだという。つまり僕にその実態を確かめろというわけだ。

スキー場バイト。確かにどこに滑りに行っても、それらしき男女の姿をよく見がける。高校時、スキー旅館でバイトしてたヤツもいたっけなあ。でも、喰いまくりだなんて言ってたっけ。町中よりスキー場がナンパしやすい環境にあることは認めよう。普段は合コンですらマトモにしゃべれない僕も、ゲレンデでは快活になるし、少しばかりスノボができることに乗じて、尻餅をついているコに声をかけることだってある。しかし、できてもせいぜいそこまで。やっぱ普段ダメなやつは雪山でもダメなのだ。

「…と思いますが」

「それは単なる客として行った場合でしょ。それは違うんだよ、バイトするんだよ」
「でも、喰いまくりなんてことは??」。

「いや、あるね。もし今働かなけば、君は大きなチャンスを棒に振ることになるね」

その後10分にわたり説得されるハメとなった僕は、とりたてて予定がなかったこともあり、その提案を受け人れることにした。

さっそく隔週発行の地元アルバイト情報誌をめくってみる。と、あるある。あちこちのスキー場で住み込みバイトを募集している。金目的では絶対できっこなさそうな劣悪な
待遇、「空いている時間は自由に滑れます」の釣り文句、共にどこも一緒だ。さて、どこにしようか。やっぱり女目的なら、上級者の多そうなところは避けたい。そこそこメジャーで、お尻の軽そうなコが押し寄せそうなところは・・

熟考の結果、行き先は長野県、志賀高原スキー場のに決まった。
2月上旬。シャトルバスに揺られて現地に着くと、そこはホテルとは名ばかりの旅館風情の建物だった。部屋数こそ100はありそうだが、こんな地味なところで大丈夫か。湯治客ばかりじゃ話にならんぜ。パイト共同の寝室に荷物を置き、如過ぎのチーフに挨拶を済ませた後は、全員揃っての挨拶練習が始まった。いらっしゃいませ、おはようございます、いらっしゃいませ、おはようございます。ざっと見たところ、従業員バイト合わせて30人ぐらい。いかにも軽そうな茶髪の男が多い、というかそんなのばっかだ。
こいつらが安い給料で働きたがるとはとても思えん。こんな山奥にまで来てこき使われるのだ。それなりの特典がなきゃ、やっとれんだろう。女喰いまくりか。いや、単なるスキー好きってこともありうる。どうなんだ?

バカみたいな挨拶練習の後は、ホテル名が入ったお揃いの黒いウェアを着せられ、外で雪かき。除雪機を使って玄関前やリフト近辺の雪を取り除いてゆく。ツマらない。いったいこんな仕事をしながらどこで喰いまくれるというのだろう。茶髪野郎たちも黙々と働くのみだ。やっぱこいつら、自由時間に滑れることがうれしいだけなのか。ところが雪かきを終えてホテルに戻ってきたとき、フロントで荷物運びをしているバイトのあんちゃんが、宿泊客2人組になれなれしく声をかけている場面に僕は遭遇する。遠くからなので何をしゃべっているかまでは聞こえないが、どう見たってこれはナンパだろう。どういうことだ、これは。こんなのが成功するのか?

昼食時に、そのナンパ男・清水さんに話しかけたところ、彼は自らをシーズンバイトマニアと称する人で、26にもなって定職には就かず、冬はスキー場、夏は海、春や秋にも山間の行楽地へ出かけてはバイト生活を続けているのだそうだ。泊まり込みで賄いも付く仕事ばかり選んでいるのでお金を使う機会がなく、フリーターの分際ですでに貯金が500万ぐらいあるという。

「え?喰いまくりかって?そうねえ。海ほどじゃないけど、そこそこはイケるよ」

志賀高原に来るのは今年で2年目だという清水さんは目を輝かせていう。が、そのノー天気さがいまいち信用できない。

「でも、このへんラブホもないし、ヤるとこないじゃないっすか」

だいたい、スキー場の中にラブホなんて聞いたことがない。かといってバイトは全員共同部屋だし、女1人の客なんてまずいないから客室も厳しい。かまくらでも作るのか。と、彼は間髪を入れずに答えた。

「ああ、それなら大丈夫。こっちこっち」

手招きする清水さんに続いて階段を上り、廊下の端のドアを開けると、モワッとした空気が顔を包み込んできた。ボイラー室か?明かりを点けると、そこには布団が積まれていた。客室の布団を洗濯し、乾燥させるための部屋だ。なるほど、ここなら誰にもジャマされまい。窓がないため薄暗く、乾燥器の騒音でムードもへったくれもないが、布団というもっとも肝心なアイテムが使い放題なのは願ったりだ。
「ここ俺が使ってたら、上の階にもある。全部マスターキーで開くからさ」

腰から鎖でつなげたカギをジャラジャラいわせながら、清水さんは言った。
午後からも仕事は続いた。館内の掃除と、チェックイン客の誘導。客の中には可愛いコのグループもいたりするが、とても声はかけられない。素通り状態だ。あちこちとひと通りの仕事をこなした後は、玄関横ブースで2人ペアでリフト券のチェックをすることになった。相棒は清水さんだ。

「オッス、さっきもいい3人組いたよ」
「そうすか」「いいのいた?」「いるんすけど、なかなか難しいっすよ」

「なんだよ、俺が取っちゃうよ」

こんなお気楽な会話を交わせるのもリフト券売り場ならではだ。フロントでは従業員の目があってこうはいかない。

「おい、あれどう?あ、男と一緒か」

発券しながらも、常に観察だ怠らない清水さん。さすが2年目だけのことはある。そんな中、ある女子大生風の2人組がリフト券を買いにきたとき、彼はいきなりこんなことを言い出した。

「ねえねえ。リフト券タダにするかりさあ。今日の夜、遊ばない?」

ビックリして顔を見合わせる彼女たち。

「ねえ、何日券がいい?タダにしてあげるよ」

最初は驚いていた彼女らも、5千円近くする券をタダにしてもらえる魅力につられ、喜々として部屋を数えてきた。
「へえ、〇〇〇か。名前は?」
矢継ぎ早の質間攻めは、次の客が現れるまで続いた。なんて大胆な人だ。

「今の可愛かったよな」

「ええ。でもいいんですか、お金もらわなくて」

リフト券はすべてパソコンで売り上げを管理している。

「1日」のキーを押すと1日券が、「2日」を押すと2日券が取り出し口からポロッと出てくる仕組みだ。金ももらわずに発券すれば、不正が記録に残るはず。

「OKOK、ほら今日は2人?な」
何事もなかったかのように、涼しい顔で清水さんはパソコンキーを操作した。このハソコン、もし誤って発券した場合は、いったんキーを押して返品扱いにし、再度発券することになっている。清水さんはこのキーを利用し、金ももらわず1日券を出しておきながらすぐさま返品扱いにしているのだ。こんなことをすれば計算が合わなくなるに決まっている。しかし、清水さんによれば

「券は無造作に補充しているだけで、数えてるはずがない」

らしく、バレようもないのだそうだ。なんたる悪人。しかし、これぞバイトならではの策略そのものだ。一般客の誰にこんな手口が使えるというのか。彼女らにしても5千円近くがタダになれば悪い気はしないはずだ。

「1日10人ぐらいならわかんないって」言葉どおり、その後も清水さんは何喰わぬ顔でキーを押し続け、さわやかに部屋来号を聞き出すのだった。

それにしてもなぜ彼は、部屋番号に固執するくせに、ナンパの鉄則、電話番号を聞き出そうとしないのだろうか。いきなり部屋に乱入するつもりなのだとすれば、それはあまりに無謀だ。彼女らとて、そこまでおおらかではないはず。

しかし夜になり、僕はまたまた清水さんの戦略に驚かされることとなる。彼は誰もいないフロントから内線電話をかけ始めたのだ。

「もしもし、フロントですけど。うん、誰かわかる?ほら、さっきのリフト券の」

慣れた様子でしゃべり続ける清水さんは、「じゃあ、待ってるよ」と電話を切った。「な、これが一番いいんだよ」彼の持論はこうだ。携帯番号をせがむのは一般客のナンパ野郎がさんざん試みるアプローチ法なので、彼女らも警戒している。したがってリフト券をタダにしてあげるときにも、

「携帯の2文字はあえて口にせず、部屋だけを聞き出しておく。バイトはフロントから内線電話がかけられるので、それで十分だ」

この男、ダテにシーズンバイトマニアを称してるわけじゃない。バイトならではの利点を最大限生かそうとする姿勢は、長年の経験から培われたものだろう。しかも本人は気づいていないみたいだが、この「フロントに呼び出す」作戦は、女性の警戒心を解く役割をも果たしているはずだ。

ナイタースキーが終わる9時過ぎには部屋にこもるしかない彼女らが、暇を持て余していることは十分に想像できるが、かといって他の客室には遊びに行き辛いに違いない。公の場であるフロントへの呼び出しだからこそ、応える気にもなるんじゃないか。パンツが見えそっなほど短いスカートをはいた女のコ2人がフロントに下りてきたのは、20分ほど後のことだった。

若いコたちは館内でも町着と一緒。浴衣なんか着ない。そこがソソる。その後、4人は無人の館内レストランで歓談し、しばし後、2対2に別れて布団部屋に消えたのだった。いや、後で聞いたら、清水さんたちは彼女らの客室を使ったらしい。可愛い方を持って行って広々した客室まで利用するとは、抜け目のない人だ。

おこぼれを頂戴する形だとはいえ、初日からいきなりいい思いをさせてもらった僕は、それ以降も清水さんとタッグを組み、タダ発券→内線電話→布団部屋、のパターンを踏襲することで、10日あまりで3人の女のコをいただいた。喰いまくり。その噂は、あながち的外れではなかったといえる。なにせこの「3人」という数字は、僕が童貞を失ってから2年間で体験した総数と同じなのだから。

また、他の茶髪連中とも親しくなっていく過程で、それぞれ成果は違えど、独自の手段でナンパに励んでいることがわかった。やはりみんなバイトの目的は女だったのだ。自由時間にゲレンデで声をかけて携帯番号を交換する正統派に、掃除中、手当たり次第に声をかけるイケイケ派。そしてやっぱりリフト券売り場で声をかけているヤツもいた。さすがにタダ発券まではしていなかったようだが。
俺は5人喰った、俺は10人だと、自慢合戦は連日盛りあがり、ときには共同戦線を張ることもあった。これは、各自持たされているトランシーバを使い、従業員にバレないよう暗号で合図を送る作戦で、たとえば1人が自由時間中にゲレンデで可愛い3人組を見つければ、「例の物、2つ持ってきてくださげ」と連絡し、受けた側があわてて現場に飛び出していく寸法だ。

そこからはいわば正統派ナンパだが、このときは、全員が例のお揃いのダサいウェアを着用する作戦をとっていた。バイトですよと身元を明らかにしたほうが、相手も油断するだろうとヨミだ。ただ、連中と組むと、たいていがトランプ大会程度で終わってしまい、健全なまま夜が明けてしまうのが常だった。大人数ではナンパにならない。やはり僕には清水さんと2人で狭っ辛いヤリ方を続ける方がいくらか性に合っている。

★3月の頭に清水さんが突然実家へ帰ってしまった後も、僕は居残り続け、新たに2人の女を喰った。そして今(3月10日)もまだ長野にいる。単独行動は取っていない。新しく入ってきた、これまた女目的の高校生バイト君を仲問に引き入れたのだ。ヤツには悪いが、女2人組の2人ともが可愛いことなどまずないから、後輩を率いたほうが有利にコトが進むのだ。今思うに、清水さんも誰かから声がかかるのを待っていたのかもしれない。タダリフト券、内線電話、布団部屋。こうして、スキー場バイトの灯火は次代へと受け継がれていくのだろう。