出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです。裏モノJAPAN監修の出会いやナンパに特化したブログです。

テレクラはブスばっかり?いえ美人と会えて即エッチ経験

事の発端は昨秋の鉄人社新入社員採用面接にまでさかのぼる。
この日の選考方法は集団面接で、学生複数人に対して編集部全員が向かい合う構図だ。編集長からのありきたりな質問にオレはありきたりな答えを適当に返していた。そんな事態が急変したのは面接が後半に差しかかったころだ。編集長が不意にこんな質問を投げかけてきた。
「じゃあみなさんに次の質問。自分が持ってる何か〝ウラ〞っぽい情報はないですか?」ついに核心を突いてきた。まさに裏モノJAPAN。ここで横に座る他の学生たちを出し抜かなければ面接突破の道はないだろう。とは言えこの質問、易々と答えるのは難しい。そう簡単に出ないから「ウラ」情報なワケで。オレは咄嗟の思いつきで編集部の面々が気を引くような根拠のないハッタリをかますことにした。
「裏モノではテレクラはブスばっかりみたいに書かれてますが、大間違いッスよ。美人と会えて即エッチみたいな経験、ありますし」
このハッタリに、編集長をはじめとした裏モノ編集部の面々は飛びついた。
「それちょっと詳しく教えてくれないか?」
よーし、気を引いた。あとは適当に説明しとけばいいだろ。
「そうですね、まぁ池袋が意外にアツいんすよ、若いコがいっぱい来て。ええ。テレクラもナメたもんじゃないっすよ」
この発言が功を奏したのか、後の面接は盛り上がり、採用面接とは思えない下ネタトークのオンパレードの結果、オレはめでたく採用内定を獲得したのだった。
そして4月。入社後初の編集会議。春の陽気に誘われ会議室でウトウトしていたオレは、編集長から唐突に尋ねられた。
「そういやスズキ、お前、面接のときにテレクラで美人とヤレるとか言ってたよな」
「えっ?……まぁ、はい」
「それ本当の情報なんだよな」
「……まぁ、ええ」
「じゃあ、実証してくれよ」
「はい、もちろん……」
半年以上も前についたウソなどすっかり忘れていたオレは、すっかり動揺してしまった。実はオレ、テレクラに入ったことすらないのだ。ヤバイぞ、もしあの発言がハッタリとバレたら、入社早々クビになっちまう。
都内の桜が満開を迎え始めた4月某日の昼下がり。スーツを着た新入社員風の女子集団を避けるように、オレは新宿歌舞伎町のテレクラ「R」に入店した。右も左もわからないまま、やたらとテンションの高い店員から簡単にシステムの説明を聞く。その結果、とりあえず外出自由な3時間パックを選択し、個室へと入った。どうやらテレクラというシステムは、ここでひたすら電話が鳴るのを待つものらしい。
入室後10分。最初の電話が鳴った。プルルルルル。ガチャ。人生初テレクラだ。さすがに緊張する。
「もしもしー」
落ち着いた少し低めの女性の声がした。
「あ、もしもし。こんにちは。本日はどんなご用事でお電話を?」
緊張のあまり敬語が出てしまう。お客様相談センターか、オレは。
「ちょっと遊びたいなーと思って。今どこにいるの?そっちは何才かしら?」
かしら?こいつババアじゃねえのか? 
「今新宿で、オレは27ですけど」
「あぁだいぶ年下ね。いま西日暮里にいるんだけど、会える?」
完全アウトだ。西日暮里、若い街じゃない。つまり若いコじゃない。でも一応年齢だけ聞いとくか。
「ちょっと厳しいっすね。ちなみにおいくつですか?」
「んーあなたの20才くらい上かしら」
サヨウナラ〜。ガチャリ。その後、電話を受けること数回、かかってきたのは自称50 代で新橋のクリーニング屋勤務のババアやら、「話だけでもして」とのたまう浦安の老婆など、とてもじゃないがアポをとる気になれない。こっちは介護職じゃないんだから。いよいよヤバイことになってきた。テレクラに若い美人がいるなんて、夢のまた夢のような話だったのかも。
「ホ別でイチゴー」をナマで聴くことになるとは
残り時間1時間を切ったあたりで、ようやく若い声の女から電話があった。
「もしもしー」
「あっ、もしもし、どんなカンジで電話したの?」
「ワリキリで遊べる人希望してます。今すぐで」
テンポがいい。話が早く進みそうだ。
「オレもワリキリだよ。プロフィール教えてよ」
「身長は155センチで体重は50キロくらい。年は25才だよ。仕事は会社員で今日は休みー」
やけに慣れた話し方に、即タメ語。かなりベテランのようだ。
「そうなんだ。いまどこにいる?オレ、新宿なんだけど」
「新宿だよ。会ってもいいけど今値段決めて。ホ別でイチゴーね」
出た、ホ別でイチゴー。裏モノでよく見かけたフレーズをナマで聴くことになるとは。
「いやぁ、顔とかどんなカンジなのかもう少し教えてくんない? 誰に似てるとかさ」
松たか子に似てるって言われたことが何回かあるよ」
松たか子、か。悪くないかも。
「わかった。じゃあイチゴーで会おうよ」
「うん、私、アルタ前にいるから」
走ってアルタ前へ。目印は茶髪のショートカットに黒のコート、そして茶色のブーツ。で、松たか子似だ。
平日ということもあり、アルタ前は行き交う人もまばらだ。そんな中で茶髪のショートカットに黒いコートは……あれか。うん、あれしかいない。しかし、松たか子では断じてない。目が離れすぎている。まるで深海魚のようだ。あ、マズイ、近づいてきたし。
「こんにちはー。じゃあ行こっか」
「やっぱやめるわ。松たか子じゃないし。交渉決裂ね。じゃあ」
「なにそれ」
「決裂なんだよ。他探して」
逃げるようにしてオレは個室に戻った。
「家でご飯食べながらしゃべりたいなー」
間もなく3時間コースが終了する、退出時間8分前。電話が鳴った。
「もしもしー。仕事終わったー。いま遊べる人探しててさ。飲みたいんだよね」
声的に、20代前半、元ギャルといったところか。何でもこの女、地元宮城から上京して一人暮らしを始めてまだ半年、彼氏と別れたばかりでテレクラに電話してきたらしい。要するに隙ありまくりの上京娘ってわけだ。適当な雑談を交えた後、本題を切り出す。
「オレも遊べる人探してるんだよね。そっちはどんな遊びしたいの?」
「家でご飯食べながらしゃべりたいなーと思って」
家でご飯?エンコーじゃなく、家でご飯?そんなパターンもあるのかテレクラには。
「うん、じゃあ行くよ」
「てか今どこ? 私千葉なんだけど」
「新宿にいるんだけど、千葉のどこなの?」
「市川ってわかる? そこまでなら行けるんだけど」
市川なら、限りなく東京寄りだ。
「30分後くらいでもいいなら行けるけど」
「全然大丈夫だよ。私も途中買い物していくし。そしたら30分後に市川駅ね」
総武線に揺られ市川駅へ。夕方5時、到着後間もなくしてテレクラで教えたオレの番号に非通知で電話がかかってきた。
「もう着いてる? 市川駅のどこ?」
「改札前にいるけど」
「あっ行く行くー。私、黒のコートに黒タイツね」
現れたカズミと名乗る女は、予想通りの見た目だった。倖田來未を中学生のころ聴きまくっていたような風貌とでもいうか。
芸能人で言えば大島麻衣をケバくした感じ。少なくともブスではないし、デブでもない。キャバクラで隣に座られても全く問題なく、ヤれたら十分他人に誇ってよいレベルだ。ほら、編集長、テレクラにだって、こういう子はいるんですって!
カズミは開口一番、意外な一言を発した。
「あのさ、いきなりで悪いんだけど今からちょっと電車で移動するからスイカチャージしていい?」
「ああ、どうぞご自由に」
「でね、いまお金なくって後でATMで下ろすんだけど、会っていきなりでホンット悪いんだけど、とりあえずちょっとお金貸してくんない?買い物しちゃったからさー」
確かにカズミは食料品が入った買い物袋を左手に抱えている。まぁ、どうせ家にいくんだし少額ならいいか。
「じゃあ千円貸すよ。駅着いたら返してよ」
「あのさ、ホンット悪いんだけど、1万円貸してくんない? 明日からの通勤の電車代もまとめてチャージしたいから」
「それは無理だよ。後でお金下ろしてからすればいいじゃん」
「せっかく駅にいるんだし。じゃあ五千円でいいから!」
問答した挙句、しぶしぶ二千円を貸してやった。さぁ家に移動しようぜ。
「あのさ、電車乗る前にファミマ寄っていい? お酒飲むでしょ?」 酒か。うん、飲みたいかもな。ファミマ行きましょうか。
「あっ、ついでにルーツ(缶コーヒー)買っていい? あとマスクと野菜ジュースも」
流れ的に、オレが奢るような形になってるけど、この程度の出費なら、まいっか。
……レジに表示された金額は合計3690円だった。こんなに買ったっけ?
あっ、こいつ知らないうちにタバコ4箱も放り込んでやがる。ちっ、ナメた女だ。
「家で飲むなら子供いないほうがいいよね?」
店を出たところでカズミがまたゴニョゴニョ言い出した。
「あのさ、実は私子供いるんだよね。オムツ買っていい?」
カズミはDVまみれの元彼との間にできた9カ月の子どもを育てるシングルマザーで、現在子どもを託児所に預けているらしい。マツキヨへ寄ってオムツやらベビーパウダーやら何やらを買い込み、新たに3千円の出費だ。そしてまたカズミが口を開く。
「今夜さ、家で飲むなら子供いないほうがいいよね?子供いると私ママモード入っちゃうからさ」
「そりゃそうだね」
「じゃあ託児所、延長してくるね」
「うん」
「……お金ないんだけど」
また「金貸して」か。いくらなのよ、託児所代。
「……3万円」
「そんな高いわけないじゃん」
「健康診断とかいろいろ滞納しててさー」
「とりあえず今夜の分だけでいいじゃん。いくらなの?」
「1時間1890円で、朝までだったら2万くらいかな」「そんな出せるわけないよ」
「じゃあ1万円でいいから貸して!」
1万か。痛いが、セックス自体はタダだし、ホテル代もかからないから、ギリギリ出せなくもないかも。
「必ず返せよ」
万札を一枚渡し、ようやく2人して電車に乗り込んだ。次が西船橋駅になったところで、カズミはまたもや急に話を切り出してきた。
「あのさ、いま西船橋に原付停めてあるんだ。原付に買い物袋入れて託児所寄ってから家までいくから、そのあと合流しよ。北習志野ってとこだからそこで待ち合わせね」
怪しすぎる。こいつ、逃げるつもりじゃないだろうな。
「じゃあケータイ番号教えてよ」
「いまさ、会社の電話しか持ってなくて会社のは教えらんないんだよね」
「そしたらどうやって会うんだよ」
「10分おきに非通知で電話するから。さっき市川駅でも合流できたじゃん! ね?」
「絶対電話しろよ。あと金返せよ」
カズミは西船橋駅で降り、そのまま電車に乗り続けたオレは、北習志野駅に降り立った。カズミからの電話を待つこと2時間、ケータイはうんともすんとも言わなかった。時刻は夜の10時を回っていた。
テレクラにもこんな可愛い子がいるんだ!
翌日、気を取り直して池袋のテレクラへ入った。
ババアからの電話を切りまくること数回、ようやく受話器の向こうから若い声が。
「もしもしー」
「もしもし。どんな人探してるの?」
「ワリキリだよ。いま近くにいるよ」
「じゃあ会おっか。その前に体型とか見た目とか簡単に聞いていいかな」
「年は21才。身長は160で体重はヒミツです。細身で髪は肩までくらいのちょっと茶髪だよ」良さそうだ。
「だれか有名人に似てるとか言われない?」
「あーそれ言われないんですよー」
「例えば周りからカワイイって言われる?」
「フツーに言われますよ」
へぇ、フツーに言われるんだ。でも、もはやテレクラ女の言説を信じるほどの純情さはオレにはない。
「じゃあさ、会ってから値段は交渉ってカンジでいいかな?」
「いいですよ。薄いピンクのトレンチコート着てて、今マルハンの前にいるんで。名前はマナミ。話しかけてください」
店を出て近くのマルハンまで移動する。お、見えてきたぞ、薄いピンクのコートだ。あれ? マジであのコなの? えっ、マジで細身じゃん!
更に近づき、ターゲットを完全に捕捉する。うん、まぁカワイイ!単体女優はムリだけど、企画モノ90分作品の中で1人はいる当たりの子レベルだ。
「あ、電話の子?」
「はい」
「えーと、ワリキリはいくら?」
「ホ別イチニで」
今まで見てきたどんなブスの相場より安いじゃん。いったいこのコに何があったんだ?
「それは、最後まで込み込みの値段だよね?」
「そうですよ」
わーい、やった! 即決です。一時間弱でサクッとヤらせていただきました。おっぱいはちょっと小さかったけれど、これで証明できたぞ、テレクラにもこんな可愛い子がいるんだ!喜び勇んで、隠し撮りした写真を編集長にメールする。
「どうですか。テレクラにもこんなのがいるんですよ」
「んー65点かな。このクラスならおらんこともないのは知ってるよ」
「はぁ」
「お前の口調だと、90 点がいるみ
たいなカンジやったけどな。そんなにテレクラの引きが強いのかと感心して、それで採用したって部分もあるんやけどな」
「はぁ。……もう少し続けます」
「誰に似てる?」に「アッキーナ」と即答
90点となると、街中でもなかなか見かけないレベルだ。そんな女がテレクラに……ないない。ありっこない。やっぱクビか。
河岸を渋谷に変更したオレは、とりあえず若ければ会ってみる方針で、アポってみた。
ユウカ23才、ワリキリ1万5千円。自称、押切もえ似。
やってきたのはエジプトの壁画チックな、劇団四季のライオンキングみたいな白ギャルだった。ナオ22才、ワリキリ1万5千円。自称、倉木麻衣似。
現れたのは、髪型だけ倉木麻衣に似た、サッカー元日本代表・大黒将志だった。
テレクラがここまで欺瞞に満ちた世界だったとは。大学のサークルで一番モテなかったような女ばかりが電話をかけてくる場所だったとは。
またコールが鳴った。
「いま道玄坂にいるんだけど、すぐ会えるワリキリな人、探してます」
「うん、いいよ。体型とか見た目とか教えてよ」
「年齢は21才で身長は155センチ。体重はヒミツです」
ん、体重がヒミツとは重大な隠蔽体質だ。許すまじ。
「単刀直入に聞くけどさ、デブなの?デブとブスは断るよ?」
「デブじゃないですよ。ぽっちゃりでもないですよ」
「へー。なら誰に似てる?」
アッキーナ
即答で返ってきた。なんだこの妙な自信は。
「ホントにアッキーナなの?」
「言われますよ。一回会ってみます? 値段はそれからでいいですよ」
押切もえにしろ倉木麻衣にしろ、ここまで自信満々ではなかった。期待していいのかも。急いで待ち合わせ場所の道玄坂へ向かう。いた! 黒と白のチェックのコートに胸まで伸びた茶髪。見た目は確かにアッキーナ系だ。90点は無理でも、85点はあげてもいいんじゃないの!?
「えっと、値段はいくらぐらい希望なの?」
「ホテル別でイチゴーかな」買います。全然オッケーです。