出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです。裏モノJAPAN監修の出会いや口説きに体当たりで挑戦したブログです。

退会された?出会ったLINEグループから彼女らの名前が消えていた

福山雅治が結婚し、千原ジュニアまでがオレたち独身族を裏切った。あんな有名芸能人でも40代で独身なんだからと、自分を慰めるときの材料に使っていたのに。絶望感がハンパない。彼らはハンサムで金持ちだからこの歳でも結婚できたわけだが、このオレにはどんな武器があるんだ?
 最近ブームの相席居酒屋に、友人を連れて行ってみた。以前、とある焼き鳥屋の行列に並んでいたところ、隣のビルに若い女子たちが吸い込まれるように入っていくのを見て、「何だろう?」と思って見てみたら相席の店だった。出会いに飢えた女ってのは意外と多いようだ。平日の午後8時、店に到着。入口の看板には、現在女性7組、男性2組とある。女余りの状況のようだ。
 料金は30分1500円と、高いのか安いのかよくわからない。とりあえず30分だけ試しに入ってみるとしよう。案内されたのは、共に30代前半と思しき女性コンビの待つテーブルだった。
「どうも、こんにちは。もう飲んでるんですね」
「はい、なかなか男性が来ないので飲んじゃってました」
 2人のルックスは、可愛いAちゃん&ブスBちゃんという、狙いの絞りやすい組み合わせだ。連れてきた友人クンは既婚者なので、オレが可愛いほうを狙っていいことになる。Bちゃんが熱心にしゃべりかけてきた。「今日は仕事帰りなんですか?」
「うん、そう」
「年齢いくつなんですか?」
「オレら35才やけど。2人は?」
「30です」
 5年サバを読んで正解だった。正直に40才と答えていたら引かれていた可能性大だ。飲み会は淡々と進んでいった。2人は学生時代からの友だちで、彼氏はいなくて、この店には初めて来たそうだ。
 オレの清純好きな性格は、出会いにガツガツした女を拒否しがちなのだが、来店一回目ならば許すとしよう。予定の30分はすぐにやってきた。せっかくだから延長したかったが、友人クンに予定があるので帰ることに。今日のところは連絡先だけ交換しておけばいいだろう。
「じゃあLINE交換しよっか」
「え、もう帰るんですか? 早いですね」
「ごめん、用事があって」
「えー……」
なんだか乗り気じゃない2人だ。まだ馴染んでくれていないのか。と、ここで友人クンがナイスな助け舟を出した。
「まだ知り合ったばかりだし、不安だと思うからこうしようよ」
いわく、今後は個別に連絡を取り合うのではなく、4人のLINEグループを作って、そこで全員で会話しながら親しくなろうよ、という提案だ。
「そうだね、そうしよっか」
「うん、いいかも」
 2人もノってきた。ちょっと目からウロコが落ちた気分だ。こんな方法があったなんて。さてここでLINEグループというものについて解説しておこう。要はチャットだ。1対1でのやりとりではなく、今回の場合ならば常に4人が同じ場所で会話することで、すべての会話を4人全員が読むことができる。このシステムのおかげで、彼女らとの距離はずいぶん縮まった。たとえばオレが、『おはよう。昨日は会えて嬉しかったです』
 と書き込めば、それに対して友人クンが、
『ですますでしゃべるつもり? それじゃ彼女できないっしょ』
 とツッコミを入れ、それに対しAちゃんが、『敬語ウケるwww』といった具合にかぶせて、さらにBちゃんが、『私には敬語を使うように!』と乗ってくる感じだ。
40才にしてオレは初めて知った。男女というのは、この方式のほうが接近しやすいんじゃないか?ドラマにしたって、現実の社会にしたって、最初は大勢の仲間のうちの単なる1人だった相手と、いつしか恋人になったパターンをよく見聞きする。最初から1対1でずーっと顔をつきあわすより、このほうが爽やかというか自然というか、とにかく女たちの不安を打ち消していくのだろう。
 二日目には、彼女らもずいぶんくだけたトークを繰り出してきた。吹石一恵の背中はヤラシイだの、最近おっぱいが大きくなってきただの、2人で軽いシモの話題をかわしているのだ。オレたち男が読むことを知っていながら。
『オレも最近、胸大きくなってきたかも。伝染病?』
 と、爆笑を狙ったコメントは軽くスルーされたりしながらも、ワイワイガヤガヤは続き、すっかり打ち解けたところで、次の日曜、また4人で飲むことになった。Aちゃんとオレの2人だけでは、こうテンポ良く進まなかっただろう。賑やかし役とはいえど、ブスと友人クンに感謝だ。
 その日曜当日の夕方、LINEグループに友人クンからメッセージが入った。
『風邪ひいた。ごめん今日ムリだわ』
3人で飲んでくれというわけだ。オレとしては異存はない。彼女らも『え〜』『それはないよ〜』と言いつつも中止にするつもりはなさそうだ。
 夜、約束の時間、居酒屋に2人の姿があった。開口一番ブスのBちゃんが言う。
「ドタキャンってひどくない?」
「ほんとだよ、せっかく予定空けてんのに」Aちゃんも怒っているようだ。でもその矛先は休んだ当人に向けられるべきである。オレはこうして約束どおり来てるんだから。
「ま、3人で楽しく飲もうよ。風邪ならしょうがないやん」
「だいたい、うさんくさいよね」
「え、うさんくさい?」
「なんか信用できないんだよね」おいおい、なんか良からぬ方向に向かってないか?
「オレら、うさんくさい?」
「うん、いろいろ嘘っぽい。ぜんぜん信用できない」
 たかがドタキャンでこんなことになるなんて。大げさすぎるだろ。
「ぜんぜん大丈夫やって。結婚詐欺師ちゃうよ。普通の会社員やし」
「じゃあ社員証見せて。免許証とか」
 そこまで言うならと、免許証を見せてやった。これでどうだ! ……ん? 免許証でなにを確認してるんだ? しまった!
「あれ、35才って言ってなかった?昭和50年生まれってウチらの10コ上だから…今年40?」
 あーあ、やってしまった。
「ごめん、ちょっとサバ読んでた」
「ちょっとじゃないし。ホントは結婚してるんでしょ?」
「してないしてない、それはしてない」
「嘘だー、40なんでしょ。子供とかいるでしょ」
 そうか、確かにそういう年齢だよな。でも哀しいことに事実なんだよ。
 ふと、矛先を変えるために、友人クンをスケープゴートにする名案を思いついた。
「あー、でもあいつは既婚やわ。子供もいるし」
「ほらー、やっぱりー! なんかうさんくさかったんだよね」
 そうそう、あいつは不倫狙いのダメ男だけど、オレは純粋だから信用してね。という目論見はすっかり外れた。2人の目が完全に怒気をふくんでいる。ブスのBちゃんなど、拳を握りしめる始末だ。
「あー、もう信用できないね。帰ろっか?」
 帰ろっかって、まだ一杯も飲んでないけど…。気を落ち着かせようとトイレに逃げ、蛇口をひねって頭から水をかぶった。
(なんやこれ? なんでこうなった?)
 びしょ濡れの髪で席に戻ったとき、すでに2人の姿はなかった。うちひしがれて帰宅した夜、友人クンからLINEがあった。
『2人退会してるけど、どうしたん?』
 見れば、グループから彼女らの名前が消えていた。全部お前のせいだよ!